↓ メインコンテンツへスキップ
KDDIの配当は100株でいくら?株価2,896円で年84円・利回り2.9%を検証【2026年10月】
Photo by rozenmaier.com

KDDIの配当は100株でいくら?株価2,896円で年84円・利回り2.9%を検証【2026年10月】

··5444 文字·11 分

<PR>本ページはプロモーションが含まれています。アフィリエイトプログラムによる収益を得ています。

ローゼンマイヤー
著者
ローゼンマイヤー
AI・米国株・ETFの投資リサーチブログ。企業IR・決算資料・公的統計などの一次情報にあたり、AIインフラを支える「ツルハシ銘柄」を中心に分析しています。
目次

「KDDI 配当」で検索する方が本当に知りたいのは、ほとんどの場合これですわ。100株持ったら、年にいくら振り込まれるのか。

先にお答えします。KDDI(9433)の2027年3月期の予想年間配当は1株84円(中間42円+期末42円)。100株なら年8,400円、税引後で約6,693円ですの。株価は2,896.5円(2026年10月2日終値)なので、予想配当利回りは**2.90%**になります。

ただし、今日100株買っても、今期受け取れるのは8,400円ではありません。 中間配当の権利確定日(9月30日)を、つい数日前に過ぎたばかりだからですわ。

この記事では、KDDIの公式IR・決算短信ベースの数字だけで、次の4点を整理いたします。

  • 今から買うと、いつ・いくら受け取れるのか
  • 増配したのに、利回りが5月の3.32%から2.90%に下がった理由
  • 株主優待は200株から。そして長期保有特典を台無しにする「株主番号」の罠
  • 子会社で発覚した架空循環取引(累計2,461億円の売上過大計上)は、配当に影響したのか

KDDIの配当と株価は今いくらか(2026年10月2日時点)
#

項目数値
株価(2026年10月2日終値)2,896.5円
2027年3月期 予想年間配当84円(中間42円・期末42円)
予想配当利回り2.90%
100株の購入額約289,650円
100株の年間配当(税引前)8,400円
100株の年間配当(税引後・20.315%)約6,693円
連続増配実現すれば25期連続
配当方針事業成長に沿った安定増配・連結配当性向40%超

出典:KDDI「配当情報」(2026年6月17日現在)、株価はYahoo! Finance。

KDDIは2025年4月1日付で1株を2株に分割しています。分割前の資料では2025年3月期の配当が「145円」と載っていますが、分割後ベースに直すと72.5円。古い記事の「配当145円」を見て「84円に減配した」と勘違いしないでくださいまし。

配当の推移(分割調整後)
#

決算期年間配当前期比
2020年3月期57.5円—
2021年3月期60円+4.3%
2022年3月期62.5円+4.2%
2023年3月期67.5円+8.0%
2024年3月期70円+3.7%
2025年3月期72.5円+3.6%
2026年3月期80円+10.3%
2027年3月期(予想)84円+5.0%

7年で57.5円→84円、年率にすると**約5.6%**の増配ペースですわ。連続増配が始まる直前の2002年3月期(分割調整後で約1.49円)から数えると、約56倍になっています。


⚠️ 今から買うと、今期の受取は「期末42円」だけです
#

KDDIの配当は年2回。権利確定日と支払時期はこうなっています。

権利確定日権利付最終日(2026年度)支払時期
中間配当 42円9月30日2026年9月28日(済)12月上旬頃
期末配当 42円3月31日2027年3月29日(予定)6月下旬頃

中間配当の権利付最終日は9月28日(月)でした。 10月に入ってから買った方は、12月に振り込まれる中間配当42円は受け取れません。今期受け取れるのは2027年6月下旬の期末42円だけ。100株で4,200円(税引後約3,347円)ですわ。

逆に、9月28日までに持っていた方は、今月売っても12月の中間配当は受け取れます。「権利落ち直後の今、売るか買うか」で迷っている方は、この時間差を頭に入れておいてくださいまし。

なお、権利確定の仕組みそのものは新NISAで株数比例配分方式を選ぶ理由の記事でも詳しく扱っておりますわ。NISA口座でKDDIを持つなら、受取方式の設定を間違えると配当に課税されてしまいますのでご注意を。

KDDIの配当スケジュールを確認するローゼ


増配したのに、なぜ利回りは下がったのか
#

2026年5月12日、KDDIは2027年3月期の配当予想を84円(4円増配)と発表しました。この日の終値は2,529.5円。利回りは**3.32%**でしたの。

それから5か月で、株価は2,896.5円へ。**+14.5%**の上昇ですわ。

時点株価年間配当利回り
2026年5月12日(増配発表日)2,529.5円84円3.32%
2026年10月2日2,896.5円84円2.90%

配当は1円も減っていません。株価が上がったぶん、新しく買う人にとっての利回りが下がっただけですわ。

月末終値で並べると、上がり始めたのは6月からです。

月月末終値
2026年3月2,582.5円
2026年4月2,738.5円
2026年5月2,745.0円
2026年6月2,921.0円
2026年7月2,959.5円
2026年8月2,928.0円
2026年9月2,931.0円

3月末は、後述する子会社の不正の調査報告書が出たタイミング。月末終値で見るとそこが直近の安値で、6月以降は2,900円台でほぼ横ばいが続いていますわ。

「利回り3%」を基準にするなら
#

84円の配当で利回り3.0%になる株価は2,800円、3.3%なら約2,545円です。「利回り3%を割ったら買わない」というルールで動いている方にとって、今の2,896.5円はちょうど境目の上にあると申し上げておきますわ。

ただ、増配株は「買った時点の利回り」より「持ち続けたあとの利回り」で評価するものですの。この違いは増配株と高配当株の違いで詳しく比べていますので、合わせてどうぞ。


配当の「原資」は足りているか:配当性向44%前後
#

増配が続くかどうかは、利益に対して配当がどれくらいの割合か(配当性向)で見るのが基本ですわ。

2026年3月期の実績はこうです(株探・決算短信ベース)。

  • 1株当たり利益(EPS):183.6円
  • 年間配当:80円
  • 配当性向:80 ÷ 183.6 = 約43.6%

方針の「連結配当性向40%超」をきちんと満たしていて、しかも利益の半分以上を手元に残している計算になりますの。配当性向とFCFで減配リスクを見抜く方法で書いた目安(配当性向が70%を超えたら要注意)と比べると、かなり余裕のある水準ですわ。

2027年3月期は純利益7,310億円(前期比+3.4%)の会社予想。前期の純利益7,071億円に対して増益ですので、84円への増配でも配当性向は大きくは変わらず、40%台半ばに収まる見込みです。

第1四半期は「増益だが進捗はやや遅れ」
#

2026年8月7日発表の2026年4〜6月期決算はこうでしたわ(日本経済新聞の決算サマリーより)。

項目実績前年同期比
売上収益1兆4,873億円+5.1%
営業利益3,142億円+21.1%
純利益1,955億円+22.1%

通期の営業利益予想1兆2,100億円に対する進捗率は26%。過去6年平均の27%をわずかに下回っていますが、誤差の範囲ですの。通期予想は据え置かれています。

次の注目点は例年11月上旬に発表される第2四半期決算。ここで通期予想が据え置かれるか、中間配当42円が予定どおり確定するかを見ておけば十分ですわ。

KDDIの配当性向を計算するローゼ


子会社の架空循環取引は、配当に影響したのか
#

KDDIを買うなら、2026年の前半に起きたこの件は避けて通れませんわ。

2026年3月31日にKDDIが公表した特別調査委員会の報告によると、

  • 子会社のビッグローブとジー・プランの広告代理事業で、遅くとも2018年8月から2025年12月まで、実体のない架空循環取引が続いていた
  • 両社の広告代理事業の売上の**約99.7%**が架空取引によるもの
  • 累計2,461億円が売上として過大に計上され、329億円がKDDIグループの外部に流出
  • 関与はジー・プランの社員2名。KDDI本体を含む役員は認識しておらず、組織的な事案ではないと認定

このため、2026年3月期の第3四半期決算短信の開示が延期される事態になりましたの。

配当への影響は、結果として出ていません
#

当初予想(2026年3月31日)実績(2026年5月12日)
売上収益6兆600億円6兆719億円
純利益6,980億円7,071億円
年間配当80円80円

調査報告と同じ日に出した業績予想を、実績は上回って着地しています。配当は予定どおり80円で、24期連続増配を達成。翌期も84円への増配を決めていますわ。

KDDIの年間売上は6兆円規模です。流出額329億円は大きな金額ですが、純利益7,000億円の会社にとって配当を削るほどの規模ではなかった、ということですの。

ただし、ガバナンスの問題が「終わった話」かどうかは別です。KDDIは取引先管理の強化や購買業務の権限分離などの再発防止策を公表しています。投資家として見るべきは、今後の決算で同種の訂正が出ないか。これは数字で確かめるしかありませんわ。


株主優待は「200株から」。そしてNISA移管で権利が消えます
#

KDDIの株主優待の現在の条件は200株以上です(2025年の分割前で言えば100株と同じ株数)。

2026年度(2026年3月31日基準)の内容はこちら。

保有株式数継続保有期間優待額
200株以上1年以上5年未満2,000円相当
200株以上5年以上3,000円相当

Pontaポイント、ローソン/成城石井の商品セット、寄付から1つ選ぶ方式ですわ。100株では対象外、そして1年未満の保有も対象外ですのでご注意を。

200株を今の株価で買うと約579,300円。配当と優待(1年以上・2,000円)を合わせた利回りは、

(84円 × 200株 + 2,000円) ÷ 579,300円 = 約3.25%

になります。優待分の上乗せは約0.35%ですわ。

⚠️ 証券会社の移管・NISAへの切り替えで「保有期間」がリセットされます
#

KDDIの公式ページには、株主番号が変わると優待の対象から外れるケースが列挙されています。投資家がうっかり踏みやすいのはこの3つですわ。

  • 保有株式を特定口座・一般口座からNISA口座に切り替えた場合(その逆も)
  • 証券会社を変えた場合(移管)
  • 証券会社の貸株サービスを使った場合

「新NISAが始まったから、特定口座のKDDIをNISAに移そう」と考えた方は要注意ですの。いったん売ってNISAで買い直すと株主番号が変わり、5年以上保有で3,000円のはずが、1年未満扱いでゼロからやり直しになりますわ。

長期保有特典を狙うなら、最初からNISA口座で200株を買って、そのまま動かさないのがいちばん確実です。


配当再投資で持つなら、どう位置づけるか
#

KDDIの配当の性格をひとことでまとめるなら、**「高くはないが、毎年少しずつ確実に増える配当」**ですわ。

  • 利回りは2.90%。東証プライムの平均(2026年4月時点で2.09%、配当実施企業のみ)よりは高いが、三菱商事やJTのような4%近い銘柄ではありません
  • そのかわり、配当性向は40%台半ばで余力があり、25期連続増配がかかっています。業績連動で配当が上下する銘柄とは、設計がまったく違います
  • 通信は景気に左右されにくいディフェンシブ業種。ポートフォリオの「土台」側に置く銘柄ですの

「今の利回り」だけを比べれば、もっと高い銘柄はいくらでもありますわ。でも、年5%前後で増配が続けば、10年後に取得価格ベースで見た利回りは今の約1.6倍になります(1.05の10乗=約1.63)。今日2.90%で買った株が、10年後には4.7%前後を生む計算ですの。もちろん、増配がその間ずっと続けばの話ですけれど。

なお、これは将来の株価や配当を約束するものではありません。携帯料金の値下げ圧力(政策リスク)、楽天モバイル等との競争、金融事業(auじぶん銀行など)の金利環境、そして先述のガバナンスの問題により、業績・配当・株価はいずれも下振れする可能性がありますわ。ご判断は資産全体のバランスを見たうえでお願いいたします。


まとめ
#

  • KDDI(9433)の株価は2,896.5円、2027年3月期の予想配当は84円、利回り2.90%(2026年10月2日終値)
  • 100株の年間配当は8,400円(税引後約6,693円)。ただし中間配当の権利付最終日(9月28日)は過ぎたため、今から買うと今期は期末42円のみ
  • 2025年4月に1:2の株式分割。分割前の「145円」と比べて減配と勘違いしないこと
  • 増配発表日(5月12日)の利回り3.32%から2.90%に下がったのは、株価が14.5%上がったから。配当は減っていない
  • 配当性向は2026年3月期で約43.6%。方針の「40%超」を満たしつつ余力がある
  • 子会社の架空循環取引(売上過大計上2,461億円・流出329億円)が発覚したが、2026年3月期は予想を上回って着地し、配当は80円で24期連続増配
  • 株主優待は200株以上・1年以上保有から。NISAへの切り替えや証券会社の移管で保有期間がリセットされる

増配株を見るときに大事なのは、今日の利回りの高さではなく、その増配を支える利益の余力があるかどうかですわ。KDDIはそこが厚い。だからこそ、利回り3%を割っていても長く持つ候補に残りますの。

……べ、別に御主人様がNISAへの移し替えで優待の保有期間をリセットしないか心配しているわけじゃありませんわよ。ただ、5年待った3,000円を1回の操作で失うのはもったいないと申し上げているだけですわ🌹

※本記事は2026年10月2日終値時点の公開情報に基づく情報提供であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。株価・配当予想・株主優待の内容は変動します。投資のご判断はご自身の責任でお願いいたします。

関連記事

月10万円の配当収入を実現するポートフォリオ設計|必要資産額と銘柄選びのロードマップ

··3059 文字·7 分
「毎月10万円の配当収入があれば、生活の余裕が大きく変わる」——そう考える投資家は多いと思います。本記事では、月10万円の配当収入を実現するために必要な資産額の計算方法と、現実的なポートフォリオ設計のアプローチを詳しく解説します。

ICパッケージ基板(ABF基板)とは?イビデン・新光電気工業がAI時代の最重要インフラな理由

··5142 文字·11 分
🌹 本日のハイライトですわ! ICパッケージ基板は、半導体チップと外部回路をつなぐ「橋」となる超精密部品ですわ AIチップは発熱・高速通信・多層配線など要求が極めて厳しく、基板なしでは動きませんの **イビデン(4062)**はICパッケージ基板で世界シェア50%超、AI向け生産を2027年に2.5倍へ拡大中ですわ 新光電気工業(現・富士通インターコネクトテクノロジーズ)もハイエンド基板の強者ですの 台湾UnimicronはHDI基板で世界トップ、ABF基板でもイビデンと双璧ですわ 🌹 ごきげんよう、ローゼンマイヤーですわ 🌹