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INPEX(1605)の配当は年112円・利回り3.09%|支払日と権利確定日
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INPEX(1605)の配当は年112円・利回り3.09%|支払日と権利確定日

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ローゼンマイヤー
著者
ローゼンマイヤー
AI・米国株・ETFの投資リサーチブログ。企業IR・決算資料・公的統計などの一次情報にあたり、AIインフラを支える「ツルハシ銘柄」を中心に分析しています。

「INPEX 配当」で調べる方が知りたいのは、だいたいこの4つですわね。1株いくらもらえるのか。いつ振り込まれるのか。いつまでに買えばいいのか。減配されないのか。

先にまとめて答えます。

  • 配当は年112円(2026年12月期の会社予想。中間56円は支払済み、期末56円は予想)
  • 100株なら年11,200円(税引前)。2026年10月8日終値3,625円で利回り3.09%
  • 支払いは年2回。中間配当は9月1日(支払済み)、期末配当は翌年3月下旬
  • 12月末の株主名簿に載れば期末配当がもらえる。2026年の権利付最終日は12月28日(月)の見込み
  • 累進配当を宣言済み。2027年度までは年90円を下限に、減配しない方針

ここから先は、それぞれの数字が会社のどの開示資料に書いてあるのか、そして「累進配当だから安心」と言い切れない部分はどこなのかを、順番に確かめてまいりますわ。

INPEXの配当は1株いくらか
#

2026年8月7日、INPEXは中間配当を56円に決め、期末配当の予想も54円から56円へ引き上げました。年間では112円の見込みですの。

決算期中間配当期末配当年間配当
2024年12月期(実績)43円43円86円
2025年12月期(実績)50円50円100円
2026年12月期56円(支払済み)56円(予想)112円(予想)

出所:INPEX「剰余金の配当(中間配当)及び期末配当予想の修正に関するお知らせ」(2026年8月7日)、2025年12月期決算短信

もともと2026年2月時点の予想は年108円(54円+54円)でしたの。それが上期の業績が良かったことを受けて、半年で4円の上方修正になりました。2年前の86円から見ると30.2%の増配ですわ。

保有株数ごとの受取額はこうなります。税金は特定口座で配当にかかる20.315%を引いた手取りの目安ですわ。

保有株数必要資金(3,625円)年間配当(税引前)手取りの目安1回あたり手取り
100株362,500円11,200円約8,925円約4,462円
400株1,450,000円44,800円約35,700円約17,850円
800株2,900,000円89,600円約71,400円約35,700円

※株価は2026年10月8日終値。新NISAの成長投資枠で持つ場合、配当金の受取方法を「株式数比例配分方式」にしておけば非課税で全額受け取れます

100株で月あたり約740円(手取り)。生活費の足しというより、他の配当株と組み合わせて受取月を埋める一枚、という規模感ですわね。

INPEXの配当推移を確認するローゼ

配当はいつもらえる?支払日と権利確定日
#

INPEXは12月決算ですので、3月決算の会社とは配当の時期がずれますわ。

権利確定日(基準日)支払開始日
中間配当6月30日9月1日
期末配当12月31日翌年3月下旬(株主総会の後)

実績で確かめるとこうですの。

  • 2026年12月期の中間配当56円:基準日2026年6月30日、支払開始は2026年9月1日(決算短信に記載)。すでに振り込まれていますわ
  • 2025年12月期の期末配当50円:基準日2025年12月31日、株主総会2026年3月27日、支払開始は2026年3月30日

したがって、2026年12月期の期末配当56円は、2027年3月下旬に支払われる見込みですわ。正確な日付は2027年2月の本決算発表で示されますので、それまでは「3月下旬」とだけ覚えておけば十分ですの。

「INPEXの12月の配当」と言われることがありますけれど、12月は権利が確定する月であって、お金が入るのは3月ですのでご注意くださいまし。

期末配当をもらうには、いつまでに買えばいい?
#

配当をもらうには、基準日の株主名簿に名前が載っている必要がありますわ。株の受け渡しは買った日から2営業日後なので、基準日の2営業日前までに買っておかないといけませんの。この日を権利付最終日と言います。

12月はここに落とし穴がありますわ。12月31日は東京証券取引所も証券保管振替機構もお休みなので、実際に受け渡しができる最終日は12月30日になります。そこから2営業日さかのぼると、

  • 2026年の権利付最終日:12月28日(月) の見込み
  • 権利落ち日:12月29日(火)

という計算になりますの。12月28日の大引けまでに買って持っていれば、2027年3月に期末配当56円を受け取れますわ。年末は休場日の扱いが年によって違いますので、実際に狙う前にはご利用の証券会社が出す「権利付最終日カレンダー」で必ず確認してくださいまし。

ひとつ付け加えると、権利落ち日には配当の分だけ株価が下がりやすいのが普通ですの。権利付最終日に買って翌日売る、というやり方で配当だけを抜くことはできませんわ。INPEXを配当目当てで持つなら、何年か持ち続ける前提で考えるべきですわね。

INPEXは累進配当?90円の「床」の意味
#

答えははい、累進配当を宣言しています。2025年2月に公表した「2025-2027 中期経営計画」の株主還元方針はこうですわ。

2025年度から2027年度の中期経営計画期間中は、1株当たり年間90円を起点とする累進配当による安定的な還元に加え、事業環境や財務・経営状況を踏まえつつ機動的な自己株式取得も行うことで総還元性向50%以上を目指し、業績の成長にあわせて株主還元を強化していくことを基本方針としております。

(出所:INPEX「株主還元・配当情報」)

累進配当とは、配当を前年より下げず、維持か増配だけを行う方針のこと。INPEXの場合は「年間90円を起点とする」と書いてありますので、2027年度までは90円が下限という意味になりますわ。

株価3,625円で90円なら、利回りの下限は2.48%。原油価格が崩れても、方針が守られる限りはここまでしか落ちない計算ですの。

実際、2025年12月期は最終利益が4,273億円から3,938億円へ7.8%減ったのに、配当は86円から100円へ増やしています。業績が下がった年に配当を上げた、というのは累進配当が口だけでないことの何よりの証拠ですわね。

ただし、押さえておくべき限界が2つありますの。

  1. 累進配当は法的な義務ではなく、会社の方針表明です。経営環境が激変すれば見直される可能性はゼロではありませんわ
  2. 中期経営計画は2027年度で終わります。2028年以降の方針は、次の中期計画で改めて示されるまでわかりません

「累進配当だから永久に安全」ではなく、「2027年度までは、90円を下回らないと会社が約束している」と読むのが正確ですわ。

なぜ利回りが3%前後まで下がったのか
#

かつて4%台で「日本の高配当株」の常連だったINPEXが、今は3%前後ですの。配当は増えているのに、です。

決算期売上収益税引前利益最終利益1株益1株配当配当性向
2024年12月期(実績)22,658億円12,988億円4,273億円345.3円86円24.9%
2025年12月期(実績)20,113億円11,734億円3,938億円330.8円100円30.2%
2026年12月期(会社予想)19,730億円12,780億円5,100億円438.8円112円25.5%

出所:INPEX 決算短信(2025年12月期、2026年12月期第2四半期)。最終利益は親会社の所有者に帰属する当期利益

理由は単純で、株価のほうが配当より速く上がったからですわ。配当が2年で3割増えても、分母の株価がそれ以上に動けば利回りは下がります。

ここは配当利回りの数字だけで銘柄を選ぶ危うさの良い実例ですの。利回りが下がったことを「妙味がなくなった」と読むと、増配の実績ごと見落とすことになりますわ。逆に、配当性向が25%台と低いことは、原油が下がっても配当を払い続ける余力があることを意味しますの。

株主優待はある?QUOカードの条件
#

INPEXには株主優待がありますわ。オリジナルデザインのQUOカードで、400株以上を1年以上続けて持っている株主が対象ですの。2025年12月末の判定分から金額が増えました。

保有株数1年以上2年未満2年以上3年未満3年以上
400株以上800株未満1,000円分2,000円分3,000円分
800株以上2,000円分5,000円分8,000円分

出所:INPEX「株主優待制度の変更(拡充)に関するお知らせ」(2025年11月13日)

  • 判定日は毎年12月31日、QUOカードは翌年3月下旬頃に届きます
  • 「1年以上」は、6月末と12月末の株主名簿に400株以上で3回連続載っていることで判定されますわ(2年以上は5回、3年以上は7回)
  • 400株以上を8年間持ち続け、その年に800株以上あれば、オリジナル記念品も1回だけもらえます(初回は2027年12月末の判定から)
  • 100株では優待は出ません

ここで注意していただきたいのが株主番号ですの。証券会社を変えたり、特定口座からNISA口座へ株を移したり、いったん全部売って買い直したりすると、株主番号が変わって「継続保有」がリセットされる可能性がありますわ。優待目当てで長く持つなら、最初から持つ口座を決めておくのが安全ですわね。

配当と優待を合わせた利回りを出しておきますわ(株価3,625円)。

ケース年間配当優待合計合計利回り
100株11,200円なし11,200円3.09%
400株・1年以上44,800円1,000円45,800円3.16%
400株・3年以上44,800円3,000円47,800円3.30%
800株・3年以上89,600円8,000円97,600円3.37%

優待の上乗せは最大でも0.3ポイント弱。主役はあくまで配当で、優待はおまけと考えておくのが妥当ですわ。

配当だけ見ると還元を半分見落とす
#

INPEXの株主還元には、配当とは別にもう一本の柱がありますの。**自己株式の取得(自社株買い)**ですわ。

取得期間取得株式数取得総額
2026年8月10日〜12月31日5,000万株(上限)1,400億円(上限)
2025年8月12日〜2026年1月31日3,523万株999億円
2024年8月9日〜12月31日3,975万株799億円
2024年5月15日〜12月31日2,095万株499億円
2023年8月10日〜12月29日4,776万株999億円
2022年8月9日〜12月30日7,976万株1,199億円

出所:INPEX「株主還元・配当情報」

2026年の枠は上限1,400億円・5,000万株。株数は自己株式を除く発行済株式の**4.3%**に当たり、金額は直近5年で最大ですの。

INPEXは買った株を実際に消してもいますわ。2024年1月に1億2,753万株、2022年2月に7,565万株を消却済み。株数が減れば、同じ利益でも1株あたりの利益と配当の原資が増えますの。

還元の総額を計算するとこうなりますわ。

項目金額
予想最終利益5,100億円
配当総額(中間651億円+期末も同程度と仮定)約1,300億円
自己株取得(上限)1,400億円
還元合計約2,700億円
総還元性向約53%

※中間配当の総額65,138百万円は会社開示の実額。期末は自社株買いで株数が減るため、実際はこれより少し小さくなります。自己株取得は上限額を使い切った場合の試算です

配当性向だけなら25.5%。それが自社株買いを足すと約53%。INPEXの株主還元は、半分以上が配当以外の形で行われているということですわ。総株主還元利回りという考え方で見ると、配当利回り3.09%という表示は還元の半分しか映していませんの。

自己株買いを含めた総還元を計算するローゼ

自社株買い1,400億円はどこまで進んだか
#

「上限1,400億円」は約束された金額ではありませんの。実際にどれだけ買ったかは、毎月の開示で追えますわ。

期間取得株数取得額
2026年8月10日〜8月31日671万株256億円
2026年9月1日〜9月30日592万株233億円
9月30日時点の累計1,264万株489億円(上限の34.9%)

出所:INPEX「自己株式の取得状況に関するお知らせ」(2026年9月7日、10月7日)

取得期間(8月10日〜12月31日)の36%が過ぎた時点で、金額ベースの進み具合は34.9%。残り約911億円を10〜12月の3か月で買い切るには、月300億円ほどのペースが要りますわ。8月・9月の実績(月230〜260億円)より少し速いペースですの。

ここで参考になるのが前年の動きですわ。2025年の枠は当初800億円でしたが、2025年11月に1,000億円へ拡大・期間を延長し、最終的に999億円をほぼ使い切りました。上限を「目安」として流すのではなく、むしろ広げて買い切った実績があるわけですの。

とはいえ、今年も同じになる保証はありませんわ。10月以降の月次開示で、ペースが上がっているかを確認するのが確実ですの。次の開示は11月上旬、そして11月12日には第3四半期決算の発表が予定されています。

同業と並べるとどう見えるか
#

エネルギーセクターで横に並べてみますわ。

銘柄株価予想利回りPERPBR時価総額
INPEX(1605)3,625円3.09%8.2倍0.82倍4兆5,644億円
石油資源開発(1662)1,683円2.67%6.6倍0.73倍4,325億円
ENEOS(5020)1,356.5円2.51%8.7倍0.96倍3兆6,717億円
出光興産(5019)1,496.5円2.41%23.9倍1.09倍1兆8,305億円

出所:株探(2026年10月8日終値)

4社の中でINPEXの利回りが最も高く、PBRは0.82倍ですの。

見逃せないのが石油資源開発(1662)ですわ。同じ資源開発の会社なのに、2027年3月期の配当予想は65円から45円への減配(2026年8月6日発表)。株価1,683円で45円なら利回りは2.67%と計算が合いますの。累進配当を掲げている会社とそうでない会社では、原油が振れたときにこういう差が出ますわ。日本の高配当株の選び方でも触れましたが、配当方針の有無は利回りの数字より先に見るべきところですの。

見落としてはいけない3つのリスク
#

1. 株価は原油と地政学で動く
#

配当は累進方針で守られていても、株価は守られていませんわ。2026年9月4日に3,780円だった株価は、10月8日に3,625円(約4%安)。8月末から9月にかけては中東情勢の報道ひとつで日々2〜3%動きました。配当で年3%もらっても、株価が1日で同じだけ動くことがある銘柄ですの。

2. 会社予想は油価の前提に乗っている
#

2026年12月期の最終利益5,100億円という予想は、**ブレント原油が下期平均75ドル(第3四半期80ドル、第4四半期70ドル)**という前提で作られていますわ。上期の実績は87.6ドルでした。油価がこの前提を大きく下回れば、業績予想は下方修正されますの。

ただし配当については、下方修正があっても90円の下限は残りますし、2025年に減益で増配した実績もありますわ。下振れで真っ先に削られるのは、配当よりも自社株買いのほうでしょうね。

3. 総還元性向53%は「上限を使い切れば」の数字
#

先ほどの53%は、自社株買いの枠1,400億円を使い切った場合の試算ですの。会社の方針もあくまで「総還元性向50%以上を目指す」で、保証された数字ではありませんわ。9月末時点の進捗が34.9%であることは、正直に頭に入れておくべきですの。

まとめ
#

  • INPEX(1605)の配当は2026年12月期が年112円(中間56円は支払済み・期末56円は予想)。100株で年11,200円、10月8日終値3,625円で利回り3.09%
  • 中間配当は9月1日、期末配当は翌年3月下旬に支払い。期末配当の権利付最終日は2026年は**12月28日(月)**の見込み(証券会社の案内で要確認)
  • 累進配当を宣言済み。2027年度までは年90円が下限(株価3,625円で利回り2.48%)。2025年は減益でも増配した
  • 株主優待はQUOカード。400株以上・1年以上で1,000円分から、800株・3年以上で8,000円分。100株では出ない
  • 自社株買いは上限1,400億円。9月末で489億円(34.9%)まで進捗。前年は枠を800億円から1,000億円に広げて買い切った
  • 配当と自社株買いを合わせた総還元性向は**約53%**の試算。ただし上限を使い切った場合の数字
  • リスクは原油・地政学による株価変動、ブレント下期75ドル前提の業績予想、自社株買いが確約でない点

利回りの数字が下がったことと、株主還元が弱くなったことは別物ですわ。表面利回りは「株価がいくらか」を映す鏡であって、「会社がいくら返しているか」の物差しではありません。 配当の金額・時期・下限の3つを押さえてから判断なさいまし。

……べ、別に御主人様が年末に慌てて権利付最終日を間違えないか、心配しているわけじゃありませんわよ。12月28日、ちゃんと覚えておいてくださいまし🌹

※本記事は2026年10月8日終値時点の公開情報に基づく情報提供であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。株価・配当予想・株主優待の内容は変更される可能性があります。投資のご判断はご自身の責任でお願いいたします。

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