米国だけでいいの?国際分散投資のすすめ#
「VOOやQQQで米国株に投資しているから大丈夫」――そう思っている方は多いはずですわ。しかし世界の株式市場で米国が占める割合は約60〜65%。残り35〜40%は米国以外の先進国・新興国で構成されていますの。
米国市場は2010年代から2020年代前半にかけて圧倒的なパフォーマンスを誇りましたが、市場はサイクルで動きますわ。過去には2000〜2009年のように「失われた10年」と呼ばれる低迷期もありましたし、その時期に欧州・日本株が相対的に好調だった局面も存在しますの。
本記事では、米国を除く先進国株式に投資できるETFとして代表的な以下の3本を徹底比較しますわ。
- VEA(Vanguard FTSE Developed Markets ETF)
- IEFA(iShares Core MSCI EAFE IMI ETF)
- EFA(iShares MSCI EAFE ETF)
先進国株式ETFとは#
「先進国株式ETF」とは、日本・欧州・カナダ・オーストラリアなど、米国を除く経済的に成熟した国々の株式をまとめて保有できるETFですわ。
代表的なベンチマーク指数としては次の2つがありますの。
| 指数 | 対象 |
|---|---|
| MSCI EAFE指数 | 欧州・オーストラリア・極東の先進国(米国・カナダ除く) |
| FTSE先進国指数(除く米国) | 米国除く先進国全般(カナダ含む) |
主要3ETFの基本情報#
VEA(Vanguard FTSE Developed Markets ETF)#
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 運用会社 | Vanguard |
| ベンチマーク | FTSE先進国指数(除く米国) |
| 経費率 | 0.06% |
| 純資産総額 | 約1,400億ドル(2026年5月現在) |
| 組入銘柄数 | 約4,000銘柄 |
| 主要組入国 | 日本・英国・フランス・ドイツ・カナダ 他 |
| 分配頻度 | 年4回 |
| 分配利回り | 約3.2% |
VEAの最大の特徴は圧倒的な低コスト(0.06%)とカナダを含む点ですわ。MSCI EAFEベースのETFではカナダが除外されるため、カバーする国の幅がやや広くなりますの。組入銘柄数も約4,000と多く、小型株まで幅広く含む点も魅力ですわ。
IEFA(iShares Core MSCI EAFE IMI ETF)#
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 運用会社 | BlackRock(iShares) |
| ベンチマーク | MSCI EAFE IMI指数 |
| 経費率 | 0.07% |
| 純資産総額 | 約1,100億ドル(2026年5月現在) |
| 組入銘柄数 | 約3,000銘柄 |
| 主要組入国 | 日本・英国・フランス・ドイツ・スイス 他 |
| 分配頻度 | 年4回 |
| 分配利回り | 約3.1% |
IEFAは「MSCI EAFE IMI(Investable Market Index)」を追跡するETFですわ。IMIは大型・中型・小型株を含むため、EFAに比べてより幅広い銘柄をカバーしていますの。経費率も0.07%と非常に低コストですわ。
EFA(iShares MSCI EAFE ETF)#
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 運用会社 | BlackRock(iShares) |
| ベンチマーク | MSCI EAFE指数 |
| 経費率 | 0.32% |
| 純資産総額 | 約600億ドル(2026年5月現在) |
| 組入銘柄数 | 約800銘柄 |
| 主要組入国 | 日本・英国・フランス・ドイツ・スイス 他 |
| 分配頻度 | 年4回 |
| 分配利回り | 約3.0% |
EFAは2001年に設定された老舗ETFで、先進国ETFの中で最も歴史が長いですわ。ただし経費率が0.32%とVEA・IEFAに比べて高く、組入銘柄数も約800と少なめ(大型・中型株中心)ですの。長期保有なら現在はVEAかIEFAの方が有利な場面が多いですわ。
3ETFの徹底比較#
| 比較項目 | VEA | IEFA | EFA |
|---|---|---|---|
| 経費率 | 0.06% | 0.07% | 0.32% |
| カナダ含む | ✅ | ❌ | ❌ |
| 小型株含む | ✅ | ✅ | ❌(大中型のみ) |
| 組入銘柄数 | 約4,000 | 約3,000 | 約800 |
| 設定年 | 2007年 | 2012年 | 2001年 |
| 流動性 | 非常に高い | 非常に高い | 高い |
長期積立・低コスト重視 → VEA
BlackRockブランド・中小型込みで幅広く → IEFA
歴史ある指数を追跡・既にEFA保有中 → EFA(ただし乗り換えも検討)
主要組入国の構成比(参考)#
VEA・IEFAともに概ね以下の国別比率となっていますわ。
| 国 | 比率の目安 |
|---|---|
| 日本 | 約20〜22% |
| 英国 | 約12〜14% |
| フランス | 約10〜11% |
| ドイツ | 約8〜9% |
| スイス | 約8% |
| オーストラリア | 約6〜7% |
| カナダ | 約8%(VEAのみ) |
| その他 | 残余 |
日本株の比率が約2割と高いため、日本に住む投資家にとっては「日本への二重投資」になる点に注意が必要ですわ。ただし、NISAでVEAを外国株式の代表として保有しつつ、国内では個別日本株を持つというスタイルも一般的ですの。
ポートフォリオへの組み込み方#
基本の国際分散ポートフォリオ例#
米国株式ETF(VOO/VTI):60%
先進国株式ETF(VEA/IEFA):25%
新興国株式ETF(VWO/EEM):15%この構成は全世界時価総額比率に近い分散ポートフォリオですわ。リスク許容度に応じて米国比率を上げ下げするのが一般的ですの。
守りを重視したい場合#
先進国株式は新興国より政治的安定度が高く、為替リスクも相対的に低め。「米国株の暴落リスクをヘッジしたい」「安定した配当収入を求めたい」という方に向いていますわ。
NISA・iDeCoでの活用#
NISA(成長投資枠)#
VEA・IEFA・EFAはいずれもNISA成長投資枠の対象ですわ。積立投資枠では国内の投資信託経由になることが多いですの。
- 楽天証券・SBI証券でVEAやIEFAをNISA枠で購入可能
- 分配金も非課税で受け取れる点が有利
iDeCo#
国内のiDeCoラインアップでは、VEAそのものを選択肢として持つ証券会社は少数ですわ。代わりに「三菱UFJ-eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」などの投資信託が対応商品として一般的ですの。
為替リスクへの考え方#
先進国ETFはドル建て(または現地通貨建て)資産を含むため、円高局面では評価額が目減りするリスクがありますわ。
ただし長期で見ると、円安・円高は一定程度サイクルしますの。為替ヘッジ付きのETFも存在しますが、ヘッジコストが年0.5〜1%程度かかるため、長期積立ではヘッジなしで為替リスクを甘受するのが一般的ですわ。
先進国ETFを選ぶ際のチェックポイント#
- 経費率:0.1%以下を目安に(長期では大きな差になる)
- カナダ含むかどうか:VEAのみカナダを含む
- 小型株をカバーするか:VEA・IEFAはIMI対応でより幅広い
- 流動性(出来高):VEAとIEFAは十分な流動性あり
- 証券会社のラインアップ:NISAで購入できるか確認
まとめ#
| ETF | こんな人に向いている |
|---|---|
| VEA | コスト最優先・カナダ含む幅広い分散を求める方 |
| IEFA | BlackRockが好み・中小型含む広範な先進国株式を求める方 |
| EFA | 既に保有中・老舗指数への信頼感を重視する方(ただしコストに注意) |
米国株一辺倒のポートフォリオに先進国ETFを加えることで、地域分散・通貨分散・配当収入の安定化が期待できますわ。まずはVEAかIEFAを少量から試してみて、ポートフォリオのバランスを感じながら徐々に比率を調整していくのがよろしいですわよ。
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本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
