AIがゴールドラッシュだとすれば、光インターコネクトはピッケル(ツルハシ)だ。
ChatGPTやGemini、Claude……これらの大規模言語モデルを動かすデータセンターでは、数万枚のGPUが並列に動いている。そのGPU同士をつなぐのが光インターコネクトと光モジュールだ。
今回は、AIインフラ投資の「縁の下の力持ち」である光通信関連銘柄をまとめて解説する。
光インターコネクトとは何か#
GPUクラスターの中では、膨大なデータを超低遅延でやり取りする必要がある。銅線(電気配線)では速度・距離・発熱の限界があるため、光ファイバーと光モジュールを使った光インターコネクトが主流になりつつある。
光モジュールは、電気信号と光信号を変換するコンポーネントだ。データセンター内のスイッチやサーバーに搭載され、高速・省電力・長距離という3拍子を実現する。
NVIDIA の NVLink や Infiniband、あるいは Ethernet ベースの AI ファブリックすべてにおいて、光モジュールの需要は急増している。
注目銘柄4選#
1. Coherent Corp(COHR)#
**光モジュールのシェアトップ級。**旧II-VI社とCoherent社が合併して誕生。400G・800G・1.6T対応の光トランシーバーを製造しており、NVIDIA・Microsoft・Googleなど主要クラウド各社に納入している。
AI向けデータセンター需要の恩恵を直接受けており、収益は急拡大中。光モジュール単体だけでなく、光ファイバー・レーザーチップまで垂直統合しているのが強み。
2. Ciena Corporation(CIEN)#
**長距離光ネットワーク機器のリーダー。**データセンター間やクラウド拠点間をつなぐ広域ネットワーク(WAN)向け機器を主力とする。
AI学習に使う大量のデータをデータセンター間で転送する需要が増すほど、Cienaの機器が使われる。クラウド大手との直接取引が多く、安定した収益基盤を持つ。
3. Infinera(INFN)#
**超高速・長距離光伝送技術の専業メーカー。**独自のフォトニックIC(集積回路)を開発・製造しており、ライバルと差別化した高密度・省電力の光伝送を実現している。
2024年にNokiaによる買収が完了し、上場廃止となった。NokiaのAI光ネットワーク部門として今後の動向が注目される。
4. Lumentum Holdings(LITE)#
**光部品・レーザー技術のプロバイダー。**データセンター向け光トランシーバーに加え、LiDAR(自動運転センサー)や3Dセンシング(スマートフォンの顔認証など)にも使われるレーザーを製造。
AIインフラと自動運転という2つの成長市場に同時に露出できるのが特徴だ。
投資する際のポイント#
光モジュール市場は数量単価が比較的安く、競争が激しいという側面もある。中国メーカー(InnoLight・HGTechなど)が低価格で市場に入ってきており、価格競争リスクには注意が必要だ。
一方で、800G・1.6T といった次世代規格への移行が続く限り、製品の高付加価値化と需要拡大は続くと見られる。
分散投資の観点では、光モジュール専業(Coherent)と光ネットワーク機器(Ciena)を組み合わせると、リスクを抑えつつAIインフラ需要に乗ることができる。
まとめ#
| 銘柄 | ティッカー | 特徴 |
|---|---|---|
| Coherent Corp | COHR | 光モジュール最大手・垂直統合 |
| Ciena | CIEN | 長距離ネットワーク機器 |
| Infinera | 上場廃止 | Nokia傘下・超高速伝送技術 |
| Lumentum | LITE | レーザー・光部品・LiDAR |
AIの計算需要が増えれば増えるほど、データを運ぶ光ネットワークの重要性も上がる。光モジュール・光インターコネクト株は、まさにAI時代の「ツルハシ」といえる存在だ。
特定銘柄への投資は自己責任でおこない、分散投資を心がけよう。